本年4月末、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を盛り込んだ令和2年度補正予算が成立しました。
その中に「特別定額給付金」というものがあります。全国民1人につき一律10万円を給付するというアレです。
シンプルな一律給付に
当初閣議決定した補正予算案では「生活に困っている世帯に30万円を給付」という内容でした。いろいろ揉めた末、一律給付に変更となったことは記憶に新しいところ。
一律給付については、伝統的に「金持ちにも給付するのはバラマキだ」「真に必要な方のみに届けるべき」などという批判がなされがちです。
今回、一つのアンサー(というほどでもないけど)が「緊急経済対策」に記載されています。
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の下、生活の維持に必要な場合を除き、外出を自粛し、人と人との接触を最大限削減する必要がある。医療現場をはじめとして全国各地のあらゆる現場で取り組んでおられる方々への敬意と感謝の気持ちを持ち、人々が連帯して、一致団結し、見えざる敵との闘いという国難を克服しなければならない。このため、感染拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うこととし、一律に、一人当たり10 万円の給付を行う。
(新型コロナウイルス感染症緊急経済対策 ~国民の命と生活を守り抜き、経済再生へ~(令和2年4月20日閣議決定)から抜粋)
一律給付を行うのは、人々が連帯し、一致団結して国難を克服するため。
この理屈を捻り出したのは総務省の中の人でしょうか…苦心の跡がうかがえます。
もらうか、辞退するか
ともあれ、日本国民の一員たる私も10万円(家族全体で30万円)もらえる権利を得たわけです。
識者?の中には「今回の事態で収入が減っていない公務員などは辞退すべき」と職種名指しで主張する方もいらっしゃいました。
確かに私は今のところお給料をいただいているし、この10万円がないとすぐに生活に困窮してしまうといったこともありません。
しかし、私も家族も普通に受け取ります。
ノータイムで結論が出ました。
10万円の使い道
実際に10万円をもらった後の使い道についてもいろいろな考え方があります。もちろん、何に使おうが個々人の完全なる自由です。
私自身は支給に先立ち、とあるクラウドファンディングに少しだけ寄付しました。しかし、基本的には自然体で使っていくつもりです。
「自然体」とかイキりつつ、気が大きくなって近所のラーメン屋でトッピング追加してしまいそう。
申請方法
特別定額給付金の申請にあたっては「郵送」と「オンライン」の2通りの方法があります。
このうち、オンライン申請にはマイナンバーカードが必要です。
このマイナンバーカード、霞が関では庁舎のセキュリティゲートを通るためのIDカードとしても活用しており、既にほぼすべての職員が所持しています。
私ももちろん取得済み。よって今回、セキュリティゲート通過以外の恩恵を享受すべく、喜び勇んでオンライン申請を行うことにしました。
ちなみに…。
政府はマイナンバーカードの普及に向け、「2023年3月末までにほとんどの住民がカードを所有」という野心的な目標を立てています。
しかし取得率は低迷。2020年4月1日時点で16.0%という惨状です(総務省ウェブサイトより)。
テコ入れのため、各省庁は職員に対し、家族にもマイナンバーカードを取得してもらうよう呼びかけています。「先ず隗より始めよ」というわけで、私の息子(当時未就学児)も所持するに至りました。
とはいえ、このままでは目標達成はかなり厳しい。今回のオンライン申請をきっかけにどこまで数字が伸びることやら。
…と、前編は前置きだけで終わってしまいました。
しかしこれは予定どおりィィィィ!(シュトロハイム風)
後編では実際のオンライン申請から支給?までを報告するつもりです。