これまでも本ブログで何度か触れているように、私は義母の資産運用のお手伝いをしています。
私の影響により、義母も「インデックス投資家」の一人。2014年から一般NISA口座でインデックスファンドを保有しています。
そんな義母が、年末に向けて2015年購入分のファンドを処分しました。
昨年と同じく、売って、買う
2015年購入分のファンドは2019年末に非課税期間の満了を迎えます。
まず、何もせずに特定口座に移管させるという選択肢がありますが、義母は年金生活者。新たな投資資金はもうないので、非課税の恩恵を受けるには引き続き一般NISA口座を利用する方がお得です。
すると、次に考えられるのは、ロールオーバーの手続を行って新しい口座に持ち越すという対応策です。
しかし、2015年に義母が購入したのは「eMAXIS バランス(8資産均等型)」。そう、今となっては信託報酬がもっと安いeMAXIS Slimシリーズが存在します。
私としては、なるべく義母にeMAXIS Slimの低コストを堪能してほしい!
ということで、相談の結果、年末に「eMAXIS バランス」を売り、そして年初に一般NISA口座で「eMAXIS Slim バランス」を買うことになりました。
ちなみに、昨年末~今年の初めも同じことをしています(関連記事⇒ 義母とeMAXISのブルース)。
売却額を指定
なお、SBI証券では(他社も多分そうですが)、同じファンドの中で売却対象を指定することはできません。
すなわち、購入日の古いファンドから先に売却される「先入れ先出し方式」となっているため、「2015年に購入した『eMAXIS バランス(8資産均等型)』だけを特定して売る」といったことは無理なのです。
ただし、2015年に購入した分の評価額が分かれば、それに相当する金額を指定して売却することで、おおよその目的は達成されます。
SBI証券の場合、WEBサイトの「口座管理」⇒「口座(NISA)」⇒「年度別収支」と辿っていけば、一般NISA/つみたてNISAで買ったファンドの年別の保有口数や評価額を調べることができます。
幸いにして、義母が2015年に一般NISAで購入したのは「eMAXIS バランス(8資産均等型)」のみ。このため、2015年に買った「eMAXIS バランス」について、その時点の評価額分の金額を指定して売却注文を行えば万事快調ってわけです。
細かすぎるテクニック
なお、注文から実際の売却までには若干のタイムラグがあるため、ファンドの評価額が変動する可能性があります。仮にその間に評価額が上がれば、指定した売却金額を上回ることになるので、結果としてファンドの一部が売れずに余る事態となります。
そのまま何もしなければ余った分は非課税期間満了とともに特定口座に移管されてしまう。
これを防ぐため、売却注文するに当たっては評価額より少し多めの金額を指定するのがミソです。
もし逆に評価額が変わらなかったり、下がったりすれば、翌年の購入分にも食い込んで多めに売ってしまうことになりますが、これはもう割り切るしかないでしょう。
今回の義母の場合も評価額にほとんど変化はなかったので、結果的に2016年購入分も少しだけ売却することになりました。
来年の初めに忘れずにやらねば!
今回のプランを完遂するには、もちろん売るだけではありません。
来年早々、売却により得た資金を使って、2020年の一般NISAの非課税投資枠で「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」を買うことが必要となるわけです。
年始には新年のご挨拶も兼ねて義母の家に行って、注文を出すお手伝いをすることになりそう。忘れないようにしないと…。
ちなみに、この「売って、買う」という方法を取るのは今年が最後になるかもしれません。というのも、このワザが使えるのは、購入年と売却年で非課税投資枠に差がある(2015年:100万円⇔2020年:120万円)ことがポイントだから。
例えば、来年末には2016年購入分のファンドの非課税期間が満了しますが、2016年の一般NISAの非課税投資枠は120万円!
2021年の非課税投資枠も120万円なので、仮に2020年末時点で2016年購入分のファンドの評価額が120万円以上になっている場合、継続して非課税のメリットを最大限享受するためには、ロールオーバーするしかないのです。
このとき、つみたてNISAユーザーの私では経験できないロールオーバーを、義母が堂々と声高らかに決行することになります。
資産運用のお手伝いをしている身として、来年末の楽しみ?が一つ増えた気分です。