あるとき、ふと無リスク資産とリスク資産の比率について調べようと思い、ネットで検索していたら、カン・チュンドさんの記事がヒットしました。
この記事を読んで、思わず「うーむ、なるほど!」と唸ってしまいましたので、考えたことを整理しておきます。
私が抱える理想と現実
まず、前提として、現在私は「生活防衛資金(だいたい1年分の生活費)を確保したうえで、それ以外は基本的にリスク資産に投資する」というスタンスを取っています。自らのリスク許容度を高めに評価しているためです。
一方で、実際には、生活防衛資金以外すべてを投資に回しているわけではありません。毎月の収入から生活費を引いた残りすべてを投資に充ててませんし、またボーナスも投資には使っていないのです。
このため、生活防衛資金と位置付けている分以上の預金があり、今も少しずつ増えている、というのが現状です。
つまり、私の現在の資産状況は次のように分類できます。建前では生活防衛資金以外はすべてリスク資産への投資に回すことになっているため、無リスク資産とリスク資産の比率は決めていません。
カンさんの指摘に目から鱗
さて、それではカン・チュンドさんの記事。
カンさんは、記事の中でまず、資産運用で「悪いこと」が起こった場合に備え、無リスク資産とリスク資産の比率を決めておくことの重要性を説かれます。
その上で、まさに私のような「生活防衛資金+無リスク資産+ポートフォリオ(リスク資産のみ)」というケースに対し、「毎月ベースのお金をどうするか」によって「あなたが背中に背負うリスク量が違ってくる」と指摘されています。
つまり、
無リスク資産があるよ。
で、ポートフォリオは
リスク資産のみでいいのかな?の【答え】は、
毎月ベースのお金をどうするかに
かかっている、と云えるのです。
むむ、確かに…。私の場合、毎月投資に充てる額はここ3~4年間、変わらず一定を保っています。一方で、毎月の収入はこの間わずかながらも増えているので、おそらく毎月ベースのお金でみたとき、投資に回す分の割合は小さくなっているはず。
それが好ましいかどうかはさておき、現在、意識せずして「背中に背負うリスク」が日に日に小さくなっている可能性がある(むしろ、それすら一見して分からない)のです。
そしてさらに、カンさんは次のように述べられています。
わたしはコンサルティングの中で、
基本的に、1.無リスク資産、
すなわち、
投資に回さないお金を持つ。さらに、
2.投資に回すお金(ポートフォリオ)の中でも
無リスク資産(安全資産)を持つ。という【アドバイス】を行っています。
なぜならヒトは、『いくら儲けた、いくら損した』
という感覚を、投資を行っている資金の中で
持つ傾向があるためです。(そうです、ワタシって慎重派なのです)
「投資に回すお金(ポートフォリオ)の中でも無リスク資産(安全資産)を持つ」、ここがミソですね。ポートフォリオに組むこむことで無リスク資産についても意識を向ける、ということの意味は確かに大きい。
ベテランにとっては当たり前のことかもしれませんが、私は指摘されるまでなかなか気が付きませんでした。まさに「目から鱗が落ちる」というやつです。
ではどうするか・・・
カンさんの記事にいたく感銘を受けた私…。
まず少なくとも、無リスク資産とリスク資産の比率を決めるつもりです。投資を始めて10年ちょい、そして「インデックス投資ブロガー」を気取って1年半、ついに基本中の基本を押さえることになりました。とはいえ、難しく考えることはせず、今の状況を前提に「後付け」するだけです。
すなわち、現在の私の無リスク資産の一部をポートフォリオに組み入れるということ。リスク資産との比率はこれから考えますが、「1:1」よりは強気に設定することになると思います。
残った無リスク資産は、生活防衛資金と「それ以外」に分類できます。後者については、例えば「地方転勤で車が必要になったとき」などの「バッファ」として預金で持っておくつもりです。
以上、カンさんの教えに必ずしも沿っていませんが、これはこれで一歩前進。私の資産構成はこうなる予定です。
次に自分の資産状況を把握するタイミングは5月のGWなのですが、これに合わせて無リスク資産とリスク資産の比率を決めたいと思います(予告!)。
おまけ(記事紹介)
「預金が徐々に増えている」という悩みについては、実は昨年7月にも記事にしています(以下)。しかし、この記事で書いたことは、その後まったく実現できないまま今に至ってしまいました。何たる有限不実行…。
また、カン・チュンドさんのブログには、今回引用した記事に限らず、ほぼ毎日、示唆に富む記事がアップされています。そんなカンさんのブログに、これまで何と3回も私の記事へのリンクを貼っていただいていますので、以下に該当記事を紹介いたします。
特に真ん中の記事(毎日積立より、毎月積立のほうが長く続けられて健康的!)は、私のブログ記事がネタ元になっています。初めそのことを知ったとき、私は驚きと嬉しさのあまり打ち震えました。