開店休業 インデックス投資Way

霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資(吊ら男著)を読了

著名インデックス投資ブロガー、吊られた男(吊ら男)さんが、満を持して本を出されました。 

毎月10分のチェックで1000万増やす!  庶民のためのズボラ投資

毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資

 

 

既に多くのレビューがなされていますが、遅ればせながら私も感想などを書かせていただきます。

 

1. 吊ら男さんと私

吊ら男さんのブログ「吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)」は、よく読ませていただいている投資ブログの一つです。国内株式、先進国株式、新興国株式の3クラスで構成するアセットアロケーションを参考にさせていただくなど、いつも自分の投資スタイルに大きな影響を与え続けてくれています。

先日のインデックス投資ナイト2017で初めて「実物」を拝見し、2次会で名刺交換させていただきました。

今もなおこちらから一方的に存じ上げているだけの関係ではありますが、サラリーマンでありながら、プロのようにオープンな場で活躍される姿には、憧れと敬意を抱いています(自分には到底マネできません…)。

 

2. ネーミングの妙

本書では、長期・分散・低コストによる投資を「ズボラ投資」と呼んでいます。ズボラ…キャッチーでありながらたった一言でいろんな要素を言い表す絶妙なネーミングです。

ですが、ふと考えました。私なら何と名付けようか、と。オリジナルのネーミングを提唱したいぞ、と。

しかし、残念ながら、本質を突いた名前がぱっと頭に思い浮かぶほどのセンスは私にはありません。以下、甚だ僭越ながら、何とか捻り出したネーミングの数々をご紹介します。

  • 「ズボラ」や「ほったらかし」のように、「手間のかからなさ」という点に着目して名付けるなら、「お任せ投資」「時短投資」「のび太投資」など。最後のは、本書でたびたび「布団で寝ながら解説する人」の挿絵が登場することからヒントを得ました。
  • 「分散」を強調したいなら「ショットガン投資」。アメリカンフットボールのショットガンフォーメーションを参考にしました。が、先例がないか検索したら短期売買を繰り返す投資法としてヒットした…。
  • 市場の平均を目指すという切り口で「ど真ん中投資」。他には「どストライク投資」とか。
  • コツコツ感を醸し出して「ノコノコ投資」。マリオシリーズのあの亀のことですね。

・・・と、わざわざブログで開陳するほどの価値がない名前ばかりですが、これからも懲りずに考えていくつもりです。未経験者にとって抵抗があるかもしれない「投資」という言葉を使うかどうかも検討の対象です。

そうこうしているうちに、ある日突然ものすごいコピーが頭の中に舞い降りてくるかも…。

 

3. 本を一冊書くことのすごさ

吊ら男さんのブログには、複雑なシミュレーションを行ってインデックス投資の有用さを実証するなど、投資経験者にとって大変参考になる記事がたくさん掲載されています。

一方で、本書はどちらかといえば、経験者には基本的なことが大部分を占めています。

それらを分かりやすく整理してくれているので、私も改めて初心に立ち返ることができたのは言うまでもありませんが、ブログと本書とのギャップに接して私が思ったのは、「良い本を書く人は、その本の内容の何倍もの知識や考えをお持ちなのだなあ」ということ。

情報量やターゲットとする読者層などいろいろな戦略や方針や制約があって、ある一冊の本に収斂していくのだと思いますが、そのためには溢れんばかりのバックグラウンドが必要なのですね。

 

4. 本書のハイライト

ようやく本の中身についてですが、一言だけ。私が思う本書のハイライトは、「損」について分かりやすく、具体的に触れている点です。

投資に躊躇している人の多くは「損が怖い」という理由があると思いますが、その損のイメージを持つことができれば一歩踏み出せる人もいるはず。

本書は、リスク許容度(ソンの許容度)について詳しく記載されており、さらに、そこから「投資可能額」を計算できるようになっています。

「50万円投資した場合、最悪でも、短期的には30万円損するくらいだったらまあいっか」と具体的に考えることができれば、「投資を始める」という最大の壁を乗り越えることができると思うのです。

 

5. 投資初心者にはまず本書を薦める

これまでインデックス投資に関心を持っている人には、山崎元さん・水瀬ケンイチさんの共著「全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書)」を勧めていました。

私の場合、少しインデックス投資をかじった後でこの本(改訂前のバージョン)を読んだのですが、そのときに初めて投資信託ETFの違いを知ったり、リバランスの考えを学んだりするなど、とても有益でした。

ただ、共著ということもあり、例えば、それぞれが推奨する生活防衛資金の水準に大きな開き(3か月分と2年分)があるなど、当時の私には「どっちなの?」と思うこともありました。

吊ら男さんの本書は、更に基礎的なことに特化されているので、今後、インデックス投資初心者にはまずこちらを勧めることになりそうです。

そして、その後、間髪入れずに「実践ガイド」である「ほったらかし投資術」を読んでもらえば、「黄金リレー」による基礎固めができるのではないかと思います。

国会対応・番外編

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先日の記事(↓)の「番外編」です。

細かすぎて当該記事では書けなかったことなどを3つにまとめました。

 

1. 最も時間がかかるのは総理用の答弁案

国会では、いわゆる政務三役(大臣、副大臣政務官)や政府参考人(局長、審議官などの役人)のほか、総理大臣も答弁することあります。場面としては、本会議や予算委員会などが主です。日中働いている方は観たことないと思いますが、NHKで生中継されることも多いです。

そして、国会答弁案を作成する際、ダントツに時間がかかるのが、総理用の答弁なのです。

理由の一つはいたってシンプルで、「完成までに多くの人がチェックするから」です。政務三役や政府参考人の答弁であればその省庁内で完結するわけですが、一国の総理が読み上げる答弁ともなると、省庁の外を出て、総理秘書官などの官邸スタッフもチェックすることになります。

全ての省庁の総理答弁案が官邸に集中することもあり、官邸のチェック待ちで1~2時間待ちぼうけ、ということもよくあります。

また、「練りに練り上げるから」という理由もあります。総理の答弁はニュースで取り上げられるなどその注目度はケタ違い。このため、答弁の基本スタンスはもちろん、細かな言い回しにまで非常に気が遣われます。

NHK中継があるときなどはなおさらです。テレビを観たり、ラジオを聴いている方、誰が聞いても理解できるような表現になるよう多くの人が腐心します(「それであのクオリティかよ!」というツッコミはご勘弁を)。

そうこうするうちに答弁案が完成するのはだいたい午前2時とか3時。ですので、いち公務員の立場としては「対総理大臣の質問が当たった」との連絡を受けたときは心底ガックリきます。自分が携わっている行政分野のことで総理が国会で議論するということは、とても光栄なことではあるのですが。

 

2. 野党議員の質問は、厳しい

国会議員には与党議員と野党議員がいるわけですが、どちらもバッターとして国会質問に立ちます。そして、どっちがより答弁案の作成に苦労するかと言えば、文句なく後者です。

与党議員の質問は、政府の取り組みを後押し・応援してくれるものが基本的です。トリッキーな質問も少なく、その準備は比較的容易です。

一方、野党議員のそれは、政府の政策の問題点を鋭く突いてきたり、不祥事を厳しく攻めてきたりするものが多く、対応にとても難儀します。

「これが健全な民主国家の姿だ!」と言われれば全くそのとおりであり、反論の余地はありません。それ以上に辛いのは、一部の野党議員が、あえて事前の質問通告を曖昧な内容にして、細かな質問内容を教えてくれないことです。

これには、手の内をすべて見せないことで、より政府への追及を厳しくするという戦略だと思われます。「基本的なことしか聞かないから、細かく通告しなくても答えられるはずだ」と、某議員に言われたことがあります。

確かに一理ありますが、曖昧な質問通告がなされたとき、各省庁は予想される質問(想定問)をたくさん立てて、それぞれにつき答弁案を準備しなくてはなりません。むろん、答弁者をでき得る限り支えるためです。このとき、想定問答集一式を作成するのに通常よりも多くの時間を要することになります。

にもかかわらず、せっかく用意した答弁案が使われず無駄に終わる「空振り」が、数あまた発生することは言うまでもありません。

このように、同じ国会の質問でも、それが与党議員のものか、野党議員のものかで、答弁案の作成に要する時間やプレッシャーは大きく異なってきます。

なお、「だから野党(特に民進党)はダメだ」ということを言いたいのではありません。自民党も野党時代はまったく同じことをやっていました。 

 

3. でも、いつも、みんな大変ってわけじゃないのよ

国会対応は確かに大変ですが、とはいえ、年がら年中、国会対応をしているわけではありません。

平成28年の国会会期は、実質的に通常国会(150日。国会法という法律で決まっている)+臨時国会(83日)の合計233日でした。平成27年臨時国会が開かれなかったものの、通常国会が大幅に延長されて245日間。その前の平成26年通常国会臨時国会で204日間です。

つまり、これらの期間以外は国会は開かれていないということ。当然、答弁案の作成を求められることもありません(閉会中でも、党の会議や個別の場に呼ばれ、議員に施策の説明をしたり議論したりするという意味での「国会対応」は普通にありますが)。

また、霞が関に勤務する国家公務員皆が皆、国会対応に明け暮れているということもありません。

質問がよく当たる課室・担当係はある程度限られていて、答弁案作成とは無縁の業務をしている人もそれなりにいます。私も何度かそうした課にいたことがありますが、「明日、国会で何を議論されるのか」ということを全く気にせずマイペースで仕事をしていました。

国会質問が当たらなくても十分忙しいときもありますが、プレッシャーが少ない、というのはありがたかったです。

 

臨時国会の冒頭で解散…だと?

ちょうどこの記事を投稿しようとした矢先、こんな報道が。

臨時国会の冒頭 衆院解散の見通し

安倍総理大臣が公明党の山口代表に対し、今月28日に召集する方針の臨時国会の会期中に、衆議院の解散・総選挙に踏み切ることを排除しないという考えを伝えていたことが関係者への取材でわかりました。安倍総理大臣は、今後、政府・与党の幹部の意見も聞き最終的な判断を固める方針で、内閣支持率の回復で早期の解散・総選挙を求める意見が強まっていることも踏まえ臨時国会の冒頭にも解散する方向で調整が進められるものと見られます。 

臨時国会の冒頭 衆院解散の見通し | NHKニュース

 「もうすぐ臨時国会か…」と覚悟を決めていましたが、ここにきて驚きのニュースです。

NHKがここまでハッキリ報じるということは、かなり確率が高いのではないかと思います。個人的な経験からいえば、これに読売新聞が続けば「ほぼ確定」という気がします。

衆議院が解散されると、選挙のため国会議員は皆さん地元に帰られます(参議院議員も応援のため永田町からいなくなる)。そうすると、霞が関は目の前の業務にコツコツ徹することしかやることはなくなり、比較的暇になります。「選挙が終わればまた忙しくなるから、今のうちに休んでおこう」と呼びかける上司も出てくるほど。

もし本当に衆議院が解散になれば、私も早めに帰宅して家族との時間を大切にしたいと思います。

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つみたてNISAを使うことに決めた(つみフェス2017に参加!)

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先日、「つみたてNISAフェスティバル2017」(以下「つみフェス」)に参加してきました。

つみフェスは、来年2018年1月からスタートする「つみたてNISA」に関する、個人投資家向けのイベントです。金融庁はこれまでも何度か個人投資家との意見交換会を開いてきましたが、今回が集大成の位置づけだったのではないでしょうか。

つみフェスの具体的な中身については、詳細で分かりやすいレポートが既に出されていますので、そちらに譲らせていただきます。

「つみたてNISAフェスティバル 2017」レポート。制度の普及に向けた金融庁の意気込みを見た。 (じゅん@さん)

「つみたてNISAフェスティバル2017」に参加。市場に残り続けることの重要性を再認識 : インデックス投資で長期航海 (柴崎シュンスケさん)

金融庁の「つみたてNISA」は、投資がはじめての人を資産形成に導く制度。 | 低コストの投資信託で資産形成 | LoLo Investors (なるたくさん)

 

で、私はと言えば、このイベントに参加して、「金融庁やるな!」と感じたこと、そして、「つみたてNISA」を使おうと決めたことを記したいと思います。

 

つみフェスは新しい発想の広報イベント

誰のためのイベントか

つみフェスは、その枕に「個人投資家のための」とあります。つまり、あくまで訴求対象は個人投資家であり、これから投資を始めようという人々ではありません。

つみフェスは確かに広報イベントには違いありませんが、一般の人々を集めて「つみたてNISA」を周知啓発するイベントではなかったのです。

実際のプログラムの内容も、投資や資産運用についてのある程度の知識がないと理解が難しいものでした。また、税制改正要望のベスト5を、著名な投資ブロガーである虫取り小僧さんから発表する形式とするなど、個人投資家を強く意識した構成となっていました。

投資初心者も経験者も一緒に集めるとなると、どうしても焦点がぼやけてしまい、双方にとって中途半端な内容となりかねません。そうした意味で、今回、つみフェスを個人投資家に特化したイベントとしたことは成功だったのではないかと思います。

金融庁の狙い

しかし、金融庁の真の狙いは「つみたてNISA」を広く一般、特に投資初心者に周知して裾野を広げていくことです。

そこで、イベントに参加した個人投資家が発信するブログやツイッターを通じて、「つみたてNISA」を世間に浸透させていこうとしたのではないかと思うのです。

当日、ツイッター上で「つみフェス2017」というハッシュタグがトレンド入りしました。「何だこれ?」とクリックした人も多いはずで、「つみたてNISA」という8文字が投資や資産形成に無関心な人の目にも留まったことは大きな意味があります。

このような金融庁の発想には(狙ったか偶然かはともかくとして)思わず「新しい…!」と唸ってしまいます。

ターゲットでありながら「興味・関心がない層」をどうやってイベント会場まで連れてくるのか、というのはとても難しい課題です。しかし、そうした層をイベントに集めることは潔く諦める。その代わり、個人投資家を起点として、SNSなどを通じてジワリジワリと「つみたてNISA」の普及を図っていく。

最初はサブリミナル効果を狙って、人々の潜在意識に植え付けるだけでも十分でしょう。金融庁の「次の一手」に注目したいです。

古典的なiDeCoのイベント

ちなみに、ライバル?であるiDeCoのイベントとしては、こんなものがあるようです。

iDeCoシンポジウム2017 ~老後のためにいま、できる、こと。 iDeCo ~

ターゲットは、年金も資産運用も投資もあまり知らない一般の方々で、典型的な「広報イベント」と思われます。ご当地の芸人やタレントを活用して多くの人に来てもらおうとしていますが、つみフェスと比べるとどうしても古典的な内容・構成に見えます。

これでうまく集客できているのか、「iDeCoの周知啓発」という目的が達成されているのか、実績が気になるところです。

 

私、「つみたてNISA」しまーす!

実は、今回のイベントに参加するまで、来年から「つみたてNISA」を使うことに迷いがありました。年間投資上限が40万円という点に物足りなさを感じていたのです。

しかし、当日、会場で配布・説明された次の資料が最後の決め手となり、現行NISAから「つみたてNISA」に鞍替えすることにしました。

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これは、あくまで過去の実績ではありますが、保有期間が20年に及ぶと投資収益率はプラスになっているというデータです。

つまり、「非課税期間満了後にマイナスになっていても損益通算できない」事態となる可能性が小さいということ。これはなかなかの安心感につながります。

もちろん「非課税期間の恒久化」が実現すれば、この問題は解決するわけです。

いま大切なのは、ブログやツイッターをしている個人投資家ができる限り声をあげ、金融庁と一緒になって「つみたてNISA」を普及させていくこと。念願の税制改正はきっとその先にあるのだと思います。

霞が関の公務員が直面する「国会対応」の特殊性

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最近、心なしか、職場の若手職員の退職が増えてきたような気がします。

それも「新たな挑戦のため」といったような前向きな理由ではなく、勤務環境の酷さに起因するものが大多数を占めています。メンタル不調に陥った人、ワークライフバランスを求めた人、「今の働き方では子どもができない」と言い残した人…。

意欲も能力も将来もあった若い職員が去っていく姿をただ見送るだけというのはなかなか辛いものがあります。

霞が関の勤務環境がよろしくないとされている要因は、予算案の編成であったり、法律案の作成であったり、「骨太の方針」をはじめとする閣議決定文書案の政府内協議であったりと様々ですが、特に「国会対応」という霞が関特有の業務の存在感は無視できません。

今回、おカネの話題から少し離れ、霞が関公務員の働き方の一端をご紹介する上で、「国会対応」の特殊性についてフォーカスしたいと思います。

その特殊性とはズバリ、「超短納期」の仕事が「不定期」に降ってくる、というものです。

 

そもそも「国会対応」とは

「国会対応」にはいろいろありますが、国会、つまり、本会議や予算委員会・外務委員会といった各委員会で議員が行う質問に対して、大臣などが読む答弁案をあらかじめ役人が作成するという業務が中心となります(なお、「官僚が事前に答弁を作成するのはけしからん」という議論はここではしません)。

まず、議員が国会で質問する場合、事前に省庁に対して「質問通告」を行います。例えば、委員会が開かれる日の前日に、質問を行う議員(バッター)が「明日の農林水産委員会で、『TPPは日本の農業にどう影響するのか』という質問をするよ」と先に教えてくれるのです。

そして、その質問に関係する省庁の担当係・担当者は、速やかに答弁案を作成し、翌朝に開かれる大臣等の答弁勉強会(担当課長などが答弁案の内容をレクチャーする場)を経て、委員会本番での議論に臨むことになります。

この一連の流れ、文字にするとあっさりしていますが、ここに国会対応の特殊性が潜んでいます。

 

納期は「翌朝」

まず、国会対応では、多くのケースにおいて納期が「翌朝」となります。

これは、通常、質問内容が明らかになるのが、本会議や委員会が開かれる前日になるためです。そして、翌朝6~7時くらいから大臣等の答弁勉強会が開かれます。

このため、何が何でも翌朝の答弁勉強会までに間に合わせなければアウトなのです。

答弁案の作成にどれだけ時間がかかる?

質問の内容や数次第でケースバイケースです。

先に例示した「TPPは日本の農業にどう影響するのか」といったような質問であれば、きっと担当係にとっては定番の内容ですので、答弁案を作成するのにそれほど時間はかからないでしょう。最短で1時間くらいです。

しかし、事実関係を調べたりやデータをかき集めなければ答えられない質問や、関係部局・省庁と調整した上で答弁案を作成しなければならない質問も数多く存在します。このとき、たった1つの答弁案の作成に10時間以上かかってしまうことも珍しくありません。

また、質問数が数問から10問を超えてくると、担当係としてはかなり苦しくなります。

特に、法案が審議されるときや「集中審議」のときなどは、議論するテーマが絞られるので、おのずと質問は特定の省庁・部局に集中します。そうしたときは、一つの課で一晩に100問以上の答弁案を書き上げなければならないこともあります(もちろん他の課室から応援要員を派遣してもらいます)。

このように、難易度の高い質問がなされたり、質問の数そのものが大量であったりと、答弁案の作成にはかなりの時間を要するのですが、それでもとにかく納期は「翌朝」なのです。

延ばすことは許されません。大臣に答弁席で立ち往生させるわけにはいかないのです。

 

質問は不定期に突然やって来る

また、国会会期中は、朝、家を出るときに「今日は何時に帰れそうだ」という見通しが全く立ちません。国会は不確実の塊です。

その背景には、国会の運営方法が大きく影響しています。

日本の国会では、本会議や委員会をいつ開いて、何をテーマに議論するかということを、与野党の担当議員(いわゆる「国対」)同士で決めています。

しかし、本会議や委員会の開催が決まるのは前日、というケースがほとんどです。

その後、それぞれの政党がバッター(質問者)を指名し、各バッターが質問を考え、それを関係省庁に通告する、という流れになるのですが、その頃にはもう夕方や夜になっていることもしばしば。

そこから、答弁作成担当の省庁が決まり、部局が決まり、課室が決まり、担当係が決まり、そうしてようやく担当係が答弁案の作成に取り掛かります。うまくいけば終電で帰れますが、多くのケースではタクシー帰りとなってしまいます。

省庁側から見れば質問通告は突然来るので、定時になって「そろそろ帰ろうかな」と思っていても、「質問が当たりました!」となれば、その瞬間もう長時間労働確定、というわけです。

もちろん何も質問が当たらず、早く家に帰ることができたということも数多くあります。しかし、不確実な要素が大きいあまり、見通しを持って毎日の生活を送ることができないのは、心身を徐々に蝕んでいる気がします。 

 

このままでいいのか 

2014年、霞が関に勤務する子育て中の女性職員有志が、その働き方に関する提言を行いました。強い危機感の下、重要なことが数多く提言されていますが、その最後の「国会質疑関係業務の改善 」という提言の中で、次のようなことが書かれています。

そうした状況の中、先日、自民党において、質疑前々日の18時までに質疑要旨通告を行うよう、国対委員長から御指示いただきました。こうした取組が広がれば、すべての職員の負担が大幅に軽減されます。この取組を是非、すべての国会議員の間に広げていただきたいというのが、私たちの切なる願いです。

持続可能な霞が関に向けて-子育て等と向き合う女性職員の目線から-(P23-24)

全体の奉仕者である公務員が、「質疑前々日の18時までに質疑要旨通告」といった要望を国会議員に行うことはかつてなく、画期的なことだと思います。

しかし、現状は改善傾向というレベルに留まっているに過ぎません。与野党間の駆け引きによって「委員会をいつ開催するか」等がなかなか決まらない今の日本の国会の状況下において、根本的な解決には遠く及んでいないのです。

とはいえ、「このままでいいのか?」という思いは日に日に強くなっています。

仮に答弁案の作成が間に合わず、「通告が遅かったので、答弁の準備ができなかった。よって何も答えない!」 と開き直ったとしても、時の野党やマスコミ、国民の皆様が「それはしょうがないよね。公務員も人間だもの」と許してくれるようになれば、今の状況は劇的に変わると思います。

そんな日がいつか訪れるのでしょうか。いや、うーん、ないだろな…。

ジュニアNISAの積立商品を一部変更しました

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我が家では夫婦それぞれのNISA口座・特定口座の他に、息子のジュニアNISA口座も開設しています。

 

この口座には私と妻で分担して入金しています。

これまで、私が拠出した分で「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」を、妻が拠出した分で「iFree 8資産バランス」を積み立てていました。

今回、妻の同意を得て、妻拠出分の資金で買い付けるファンドを「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 」に変更しました。

 

iFree 8資産バランスの衝撃

 「iFree 8資産バランス」は、2016年9月に設定されたバランスファンドです。

先行していた8資産均等のバランスファンドである「eMAXIS バランス(8資産均等型) 」の信託報酬が0.50%であった当時において、0.23%という破格の信託報酬を引っ提げての新登場。

このときの衝撃はなかなかのモノでした。また、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016」で第4位に入賞するなど、多くの投資家の支持を集めていました。

 

ライバル、襲来

しかし、その数か月後である今年5月、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 」というバランスファンドが新規設定されました。信託報酬は、なんと最安値を更新する0.22%。

以降、私は「iFree 8資産バランス」からeMAXIS Slimに切り替えるタイミングをずっと伺っていました。

「iFree 8資産バランス」のパイオニア精神にはとても好印象だったものの、新興国株式のベンチマークが標準的な「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」ではないことが気になっていたためです。

また、いわゆる「実質コスト」がまだ分からない中ではありますが、「eMAXIS バランス(8資産均等型) 」の実績から予測するに、そう酷いことにはならないと思っています(参考になった記事はこちら↓)。

 

そうした中、先日、臨時国会の開会が9月末になりそうだとの報道を受け、時間に余裕がある間にアクションを起こしたというわけです。

なお、ファンドを変更した矢先、iFreeシリーズ6ファンドの信託報酬引下げが発表されました。その中には「iFree 8資産バランス」も含まれており、信託報酬は0.23%→0.22%と、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 」に並んできました。既に保有している分はこの恩恵に預かれるので、惜しみない拍手を送りたいと思います。

 

三代目

これで、妻が拠出した資金で積み立てるファンドは、早くも三代目となりました(初代は<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスF 4資産均等型)。

ただ、eMAXIS Slimシリーズは、その特集サイトにおいて「多くの方に資産形成ツールとして、よりお役立ていただけるよう、イーマクシス スリムは、業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざします。」と謳っています。

交付目論見書ではそうした記載は見当たらず、信託報酬最安値が保証されているわけではないのですが、ファンドを次々と渡り歩くのも楽ではありません。「これでもうバランスファンドを乗り換えることもないかなあ…」と一人思いに耽っています。 

夫婦で仲良く資産運用、でもその内実はバラバラなのよ

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先日、以下の記事で予告したお話。

 

我が家では、夫婦ともに投資・資産運用をしています。

どちらもインデックスファンドをバイ&ホールドして歩調を合わせているのですが、2人の性格や興味関心から、それぞれが積み立てているファンドやポートフォリオは大きく異なっています。

私はといえば、

  • 積み立て・保有しているファンドは全て株式クラス(国内、先進国、新興国
  • 生活防衛資金以外は基本的にすべて投資に回す方針(実際には貫徹できておらず)

という感じ。一方、妻については、

  • 積み立てているファンドは、バランスファンドのみ(別途、スポットで購入した国内株式・先進国株式・先進国債券のファンドも保有
  • 個人国債保有
  • 積立投資に回しているのは給料のうちの一部

という状況です。そもそも投資や資産運用というものに全くと言っていいほど興味がありません。バランスファンド(世界経済インデックスファンド)の積立も私に勧められるがままに、渋々行っているだけです。

このように、私たち夫婦は全く異なるスタンスの下、それぞれバラバラに資産運用をしています。

しかし、本来は、家計は一つである以上、夫婦合計の資産で一つのポートフォリオを組むというのが合理的であり、効果的・効率的な運用が行えるハズ。

この理想と現実とのギャップをどのように考えれば良いのでしょうか。

 

結局は一家の資産をどう管理するかに尽きる

結論から言えば、そういうことだと思います。

我が家では、毎月の給料やボーナスはお互いの銀行口座に振り込まれるようになっています。平日の昼食、飲み会、衣服など、個々の出費は、これらの口座から出金します。

一方、マンションの管理費・修繕積立金や保育園の利用料、生協の代金、家族での旅行・外食といった共通の出費については、夫婦双方が定期的に入金する口座(妻名義のゆうちょ銀行)から出しています。

必ずしも厳密にできているわけではありませんが、大まかにはそのようにしています。

この我が家のシステム、共通経費以外は自由にお金を使えるので、お互いのお金の使い方が把握・監視できず、浪費につながりやすいとされています。しかし、今のところ夫婦とも比較的質素な生活をしており(少なくとも表面的には)、特に問題が生じているとは感じていません。

そして、このような方法を採っている以上、夫婦バラバラでの資産運用になってしまうのは当然だと思います。

 

理想形

もし夫婦で一本のポートフォリオを組もうとするなら、お互いの給料やボーナスはひとまず一つの口座に放り込んで、そこから投資を含むすべての支出を行うということが理想的な形だと思います。

さらに、私が「そこにシビれる!あこがれるゥ!」と考えているのは、ブログ「Passiveな投資とActiveな未来」を運営されているybさんです(なお、先日のインデックス投資ナイトで名刺交換させていただいたものの、私が一方的に存じ上げているだけです。にもかかわらず、ジョジョの台詞を借用してしまい誠に恐縮です)。

いわゆる「億りびと」としても有名なybさんですが、次のような方法で資産運用を行っているそうです。

夫婦ともに正社員で共働きのybさんは、まずは10万円からコツコツ投資を開始。いまでは夫婦で同じ財布を使っているが、基本的に妻の収入に相当する額で家計をやり繰り、自分の稼ぎに相当する額をインデックス投資にまわしているそう。

投資ブロガー・ybさん「本業を頑張ったからこそ資産を築けた」 | 東証マネ部!

この方法の素晴らしいところは、家計で一本のポートフォリオを組んでいることに加え、毎月の家計に「妻の収入」というキャップ(上限)を被せていること。

これにより、多くの投資資金を元手に、一貫した方針での資産運用を行うことができます。夫婦間の強い信頼関係がなければできないことだと思います。

 

では、我が家では真似できるか?

正直、難しいでしょう。

何よりもまず、妻が私の資産運用を「胡散臭い」と思っている。このことに尽きます。

妻のおカネへの関心が極端に低いということもありますが、何はともあれ、私の不徳の致すところです。「投資なんてやめろ」と言われないだけマシかもしれません。引き続き理解促進に努めてまいる所存です。

一方で、私にとっても、夫婦で財布を一つにすることへの抵抗感があるのです。時短勤務の妻に比べ、どうしても「交際費」という名の飲み会代が多くなったりするのですが(とはいっても多くて月に3~4回程度)、そうした出費が白日の下に晒されることになるからです。

つまり、落ち着くところに落ち着いていた結果、今の状況があるのです。

 

今は達観

ということで、逡巡はあったわけですが、きっと今のスタイルが我が家にとって自然な姿なのだと思っています。

お互いがストレスをため込まないためにも、当面はこのままバラバラの方法を続けていくのがベストな選択肢といえそうです。

auを解約した話~auくんさよなら~

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先日、大学1年生のときからずっと利用していたauを解約し、MNP(Mobile Number Portability)で格安スマホに移行しました。

au解約時の私の状況を整理すると次のとおりです。

  • 昨年12月、auガラケーに加えてスマホHUAWEIのP9 LITE)を購入し、2台持ちとした。
  • SIMカードはOCNモバイルONEの音声対応。当時のキャンペーンで結果的に割安となったため、データ通信専用ではなくこっちにした。しかし、6か月間の最低利用期間あり(違約金8,000円)。
  • ガラケーでは通話+Eメール、スマホでは通話以外の各アプリ・機能をそれぞれ利用。
  • OCNモバイルONEのコースは、基本通信容量が最も小さい110MB/日のもので、月額基本料1,728円(税込)。
  • 自宅が無線接続環境にあるということもあり、一日平均の通信利用量は20~30MB程度。つまり外ではあまり使わない。
  • 2台持ちだった間の毎月の料金は、au:平均1,500円前後、OCNモバイルONE:1,700円台。

「6か月間の最低利用期間」の経過後、2台持ちを継続しながらデータ通信専用SIMに移行する選択肢もあったわけですが、結局、MNPで格安スマホに移行することにしました。

以下、au解約に至るまでの手順や感想をご紹介します。

 

1. MNP予約番号を取得

MNPを利用して携帯電話を移行するには、まずMNP予約番号を取得しなければなりません。auの場合、電話、EZwebガラケーのみ)、店頭の3チャネルがありますが、私はEZwebで予約番号を取りました。

しかし、auにとっては当然ありがたくないことなので、簡単には予約番号をもらえません。

EZボタン → トップメニューまたはauポータルトップ → My au → 申し込む/変更する → 携帯電話番号ポータビリティーMNP)と進んでいきますが、最後の「携帯電話番号ポータビリティーMNP)」は一番下までスクロールしなければならず、分かりにくいので要注意です。

MNPに要する費用の案内

その後、4ケタの暗証番号を入力して、「携帯電話番号ポータビリティMNP)予約申込」を選択します。そして、重要事項として、MNPに伴って発生する費用が案内されます。
  • MNP転出手数料(auから請求)3,000円
  • 新規事務手数料(転出先の通信会社より請求)3,000円
  • サービス解除料(以下のサービスいずれかにご加入の場合、指定の解除料が発生)
    • 誰でも割9,500円
    • 誰でも割ライト9,500円
    • 年割3,000円

私の場合、いわゆる2年縛りの「誰でも割」が適用されており、解約しようとした時点で継続利用期間があと1年弱残っていました。このため、MNP転出手数料や新規事務手数料に加えて、9,500円のサービス解除料が発生することになります。しかし、2台持ちの煩わしさもあり、このタイミングで解約することの障壁とはなりませんでした。

長い重要事項説明

次に、 他の重要事項説明がなされますが、これがまた項目が多くて長いのなんの。店頭で手続した場合は、本当に一つひとつ説明がなされるのでしょうか。全部聞くのはかなりの苦行となりそうです。

後でクレームを付けられると困るというのも分かりますが、 穿った見方をすれば、auを解約しようとする人への「嫌がらせ」のようなものを感じます。

すべてのチェックボックスにチェックを入れたら、OKボタンを押して次へ。

auからの質問

予約票ハガキ(MNP予約番号が記載されているものらしい。なお、EZwebでも予約番号照会が可能 )の発行を希望するか、解約後もKDDIからサービスに関する案内を希望するか、次に利用する携帯電話会社はどこかについてそれぞれ問われた後、「解約される理由を最大3件まで選択してください」との質問が。
選択肢の一番初めに「長期利用者向けの優遇特典に不満」とあり、「auよ、ちゃんと分かってるじゃないか!」と思いながら選択。このほか「料金が高い」にもチェックを入れました。

やっとの思いで番号ゲット!

質問への回答の確認画面を経て、最終確認で「申し込む」ボタンを押すと、「予約を受け付けました」との表示が。
しばらくすると、EZwebMNP予約番号を確認することができるようになります。ようやく番号を取得したということです。
 

2. auから謎のCメール 

予約番号を取得してから2日後、auからCメールが届きました。

曰はく「MNPお手続きの前にご提案がございます。157までご連絡ください。受付時間9-20時」とだけ。

「ナニナニ、自分だけの特別割引でもあるの??」と思ったわけではないものの、一応連絡。しかし、いつもの音声応答が流れるだけでした。あれはいったい何だったんだろう…。

 

3. そしてついに解約!auくんさよなら

MNPで他社に転出する場合、他社でのMNP新規契約完了をもってauの携帯電話の方は自動解約されます。別途、auショップ等で解約手続を行う必要はありません。

私の場合、昨年12月から利用していたOCNモバイルONEの契約を解除し、MNPに伴い新規でまたOCNモバイルONEと契約(以前のものとは別の契約)。もうガラケーはないので、もちろん音声対応SIMです。

これによりauも自動的に解約ということに。長い長い間、どうもお世話になりました。

 

4. 思うところ

au渾身の新サービス

私がMNP予約番号の取得手続きをする直前、auから、新料金プラン「auピタットプラン」の発表がありました。 

auピタットプラン」は、お客さまが使用したデータ利用量に合わせて、2,980円からの5段階の定額料金が自動的に適用されるムダのない料金プランです。

新料金プラン「auピタットプラン」の提供について | 2017年 | KDDI株式会社

データ利用量の実績に合わせて料金が最適化されるという、画期的なサービスだと思います。

格安スマホの台頭に対するauの強い危機感が表れており、この新サービスについては評価したいと思いますが、それでもまだまだ「高い」という印象は拭えません。

また、新規の顧客獲得だけに執着し、長期利用者をあまりにも蔑ろにし過ぎた姿勢に強烈な不満を感じてきたわけですが、その不満を乗り越えるほどのインパクトはありませんでした。

また逢う日まで!

ただ、もし将来的に更にお得なサービスが登場したら、auと再び契約する可能性もあるかもしれません。そのときは過去の契約期間も考慮してサービスを上乗せしてくれると嬉しいですね。

ということで、auくんさよなら、さよならauくん、また逢う日まで。