職場の後輩が、私の勧めによりインデックス投資を始めることになりました。
細々と啓蒙を行って久しかったですが、ついに私にも初めての「弟子」ができたのです。
しかも誠に恐縮ながら、同じ職場の後輩素敵女子です(写真はイメージ)。
きっかけ
それは、いつだったか、とにかく業務時間外に立ち話をしているときのことでした。
唐突に当該素敵女子(以下「新垣さん」)が「これからはお金を増やすことも考えないと、と思っているんです」とのたもうたではありませんか。
!?
初めは何かの「釣り」だと思いました。確か新垣さんは私が投資をしていることを知らないはず。なのにこの私に向かって「お金を増やしたい」…だと?
そこで、恐る恐る「自分はインデックス投資ってのをやってるよ」と軽いジャブを打ってみました。
が、新垣さんの反応が予想以上にイマイチだったため、私はすぐに撤退を決断。お金の話題はそこで終了したのでした。
意を決して行動に出る
しかし、その日以降、私は思い悩みました。せっかく資産運用に関心を持っている人が目の前に現れたというのに、みすみすスルーして良いのだろうか、と。
そこで、数日後、意を決した私はついに動きます。水瀬ケンイチさんのベストセラー「お金は寝かせて増やしなさい」を新垣さんに貸すことにしたのです。
本書のタイトルは、新垣さんの初めの唐突な一言ともマッチしています。この道しかない!
「ほ、ほら、この前、『お金を増やしたい』って言ってたよね。自分はこの本に書かれてある方法で投資をしているんだけど、興味あったら読んでみて」
他人に投資の本を貸すなんて、私にとって初の経験。このときの緊張した表情や態度は、きっと不審でキモかったに違いありません。でも、笑顔で「覚えてくれてたんですね、ありがとうございます!」と受け取ってくれた新垣さん。
この笑顔を「本物」と受け止めつつ、私は「押し付けるつもりはないから…あくまで一つの方法だから…(震え声)」と付け加えたのでした。
そして2週間後、
新垣さんから連絡がありました。
「この前、お借りした本を読みました。これなら私にもできそうなので、やってみようと思います。でも、分からない点がいくつかあるので教えてもらえますか?」
キター!
ユー、ホントに投資、始めちゃう??
湧き上がる興奮を抑えつつ、昼休みの時間を利用して、打合せスペースで相談に乗ることに。
「昼休みに、水瀬さんの本を挟んで、男女がお金の話をしている図」は他の同僚の目にどのように映ったのでしょうか。もうどうにでもなーれ。
質問と回答
さて、いざ話を聞いてみると、新垣さんの疑問は、
- 証券会社はSBIと楽天、どちらが良いか?
- ファンドはどうやって選ぶのか?
といったありがちなものから、
- つみたてNISAの年40万円の投資枠には運用益も含まれるのか?
- バランスファンドの場合、どうやってリバランスすれば良いか?
これらに対し、私はおおよそ次のように答えました。
- SBI証券と楽天証券ならどっちでも良い。自分はSBIだから、いっそ楽天にしたら?
- オススメのファンドは8資産均等とか楽天VTあたり。最後は好みとリスク許容度で決めて。
- つみたてNISAの「40万円」はあくまで元本の枠。運用の結果、40万を超えても問題ない。
- 運用会社がリバランスまでやってくれるのがバランスファンドである。
投資は自己責任で!
このほか、「生活防衛資金は必須」「別途、無リスク資産を保有すべし」「初めは少額からでも良い」「暴落しても絶対にやめたらアカン」など、なるべく目一杯のことを伝えました。
最も強調したのは「投資は自己責任」ということ。「お金のことが原因で君との人間関係を壊したくない。確かにお勧めはするが、自ら理解・納得した上で投資を始めてほしい」と繰り返しました。
これまでわりと気軽に啓蒙してきましたが、いざ知人が実際に投資を始める段になれば、自分のことのように足がすくみました。人に勧める以上、この点をちゃんと押さえておく必要があると身に沁みて感じたのでした。
ボン・ヴォヤージュ、結衣!
その後しばらくして、新垣さんから報告が。
- インデックス投資はじめます。
- 楽天証券の口座開設を申し込んだ。
- 同時に、iDeCo、つみたてNISA、楽天カードも申し込んだ。
- 楽天VTを積み立てることにした。リスク資産と無リスク資産の比率は50:50にする。
- 本屋で「世界一ラクなお金の増やし方」という本を見かけたので買ってみた。
な、何と優秀な弟子でしょう!さすが私が懇切丁寧に教えただけのことはある!
いやいや、これは水瀬さんとNightWalkerさんの本の効果に違いありません。ついこないだまで「インデックス投資」という言葉すら知らなかったのに、ここまで到達するとは驚きです。
とはいえ、これから長い長い資産運用の旅が始まります。道中は山あり谷あり。だから「投資は自己責任」だとしてもやはり個人的には気になるものです。新垣さんの長旅を静かに見守っていきたいと思います。
でもいつか、インデックス投資ナイトやFOY、つみップなどのイベントに誘ってみる…かも?