開店休業 インデックス投資Way

霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

ここ最近のインデックス投資環境が私にほったらかし投資をさせてくれない!

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手間がかからないことが魅力のインデックス投資

でも、最近、投資を取り巻く環境はますます改善しています。「お蔭でなかなかほったらかしできないぜ!」という嬉しい悲鳴をあげたくなります

例えば、この2か月だけでも重大発表が立て続けに3つ舞い込み、それぞれ対応を検討することになりました。まるで(善良な)刺客が次から次へと襲い掛かってくるような感覚を覚えます。

 

第一の刺客: 楽天カードクレジット決済で投資信託の積立が可能に!

まず2018年8月、楽天証券から驚くべき発表がありました。

投資信託の積立の引落方法として、従来の「証券口座からの引落」と「銀行口座からの引落」に加え、新たに「楽天カードクレジット決済」が追加されるのです。

www.rakuten-sec.co.jp

 

これの何がすごいって、クレジットカード払いで投信積立を行った場合、楽天カードからカード決済額の1%分の楽天スーパーポイントが付与されるということ(月額50,000円が上限)。

楽天スーパーポイント」とやらは、1ポイント=1円分で楽天の様々なサービスで利用できるそう。つまり、積立て額の1%分のお金が還元されるということとほぼ同義なのです。

この発表がなされたとき、SBI証券ユーザーの私としては複雑な心境でした。楽天証券ユーザーの皆さんは狂喜乱舞のお祭り騒ぎですが、自分には関係ないじゃないかと…。

長考の末、最終的にはぐっとコラえたものの、「ら、楽天証券で口座開設しようかしら…」と気持ちが傾きかけたことは言うまでもありません。

 

第二の刺客:SBI証券iDeCoで「セレクトプラン」誕生!

2018年9月、今度はSBI証券から嬉しいニュースが届きました。

従来のiDeCoのプラン(オリジナルプラン)に加え、新たな商品ラインナップを擁する「セレクトプラン」が設定されるというのです。

第一の刺客の攻勢は何とか凌いだ私ですが、この魅力には抗えそうにありません。

SBI証券ウェブサイト: iDeCo(個人型確定拠出年金) 新プラン設定のお知らせ 

 

iDeCoだけ高止まり」問題が解消

実は私、以前からSBI証券iDeCoの商品構成には少々不満がありました。

というのも、現行プランに自分好みの商品がほとんどなく、個人的には「DCニッセイ外国株式インデックス」一択。なのに、iDeCo外で買える同種のファンドと比べて信託報酬が高いのです。

確かに最近(2018年1月)、一応は信託報酬の引下げが行われています(0.2268%→0.20412%)。これはこれで良いこと。しかし、同じニッセイアセットマネジメントが設定している同種のファンド、「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」の信託報酬は今や0.11772%です。

この圧倒的な低コストを前にすると、諸事情あるとはいえ、どうしても「なんでiDeCoのほうも引き下げてくれないの?」とモヤモヤしてしまいます。一昔前は「確定拠出年金向けファンドの方が安い」と聞いていたのでなおさらです。

しかし、今回設定された「セレクトプラン」では、今を時めく最先端の低コストファンドが軒並みそろっています。「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」も当然ラインナップの中に含まれており、iDeCoと非iDeCo間の不均衡もめでたく解消されそうです。

 

自分も「ほったらかし」にせずプランを変更するよ!

「セレクトプラン」への変更については、2018年11月から受付が開始される予定です。

プラン変更の手数料は無料ですが、変更にあたっては、現プランの資産を全売却し現金化した上で、資産の移換を行うことになるようです。さらに、資産の移換には2~3か月程度を要するとのこと。

「その間に価格の大幅な変動(特に上昇)が起こりませんように…」と、しばらくは気持ちが落ち着かないと思います。しかし、長い目で見たら、今ひと手間かけてプランを変更した方がきっとおトクになるはず。

ということで、第二の刺客に対しては、「ほったらかし」をいったんお休みにしてプラン変更するつもりです。

 

第三の刺客:「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の登場!

そして息をつく暇もなく、第三の刺客、襲来。eMAXIS Slimシリーズの全世界株式版の登場です。2018年10月31日に設定され、信託報酬はなんと0.15336%。

当然インデックス投資界隈は大いにざわついたのですが、私もこのニュースに接した瞬間、今回の記事を書こうと心に決めたのでした。 

三菱UFJ国際投信株式会社のプレスリリース: 『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の設定について

 

1本で全世界株式に投資できる投資信託といえば「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(通称:楽天VT)」があります。

楽天VTは2017年9月に新規設定されて以来、瞬く間に投資家の支持を集め、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」でも1位を獲得。全世界株式クラスで「一強」の名をほしいままにしていたところ、ここにきて強力なライバルの出現です。

私の場合、妻や息子の口座で楽天VTの積立て買付設定をした時点で「よっしゃ、これでもうほったらかし確定や!」と高を括っていましたが、再び頭を悩ませることになりそうです。しばらく様子を見ながら、第三の刺客への対処方針を考えたいと思います。

なお、この両ファンドは投資対象指数が異なり、全く同じ商品というわけではありません。しかし、競合するのは間違いなく、今後の切磋琢磨に期待しています

 

3人の刺客を迎え撃ってみて…

この2か月間の目まぐるしい動きを目の当たりにしてつくづく感じるのは、「ほったらかし投資」や「ズボラ投資」というのは決して簡単なことではないなということです。

これらのニュースに右往左往するのはまだまだ投資家として腰が据わっていない証なのかもしれません。

とはいっても、きっと今後も健全な競争の中で次々と魅力的な提案が出てくることでしょう。その都度、金銭面でのメリットと手間というデメリットを「たけくらべ」して冷静に取捨選択していこう、と思ったのでありました。