開店休業 インデックス投資Way

霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

今年も楽しかったインデックス投資ナイト、珠玉の名言の宝庫でした!

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2018年7月7日(土)、インデックス投資ナイト2018に参加しました。あー、楽しかった!

 

全体を通しての感想

まずはイベント全体を通して感じたことを述べます。

今年のインデックス投資ナイトは、第1部・第2部・第3部とも私くらいの習熟度の投資家にはちょうど良い内容でした。そして登壇者から放たれる名言の数々に感銘を受けることしきり。

周りの方みんなもおっしゃっていましたが、どのプログラムも「え、もう終わり?」と感じるくらいの充実度で、あっという間に時間が過ぎました

また、おかげさまで投資家の皆さんとも交流を深めることができました

  • 昨年の投資ナイトや今年のFund of the Yearなどでお会いした方と再会を果たしたり、
  • Twitter上でやり取りのあった方とついに初顔合わせしたり、
  • これまで縁もゆかりもなかった方と初めて知り合いになれたり…。

シャイ気味な私ですが、楽しいお祭りの雰囲気がそうさせたことは疑いようもありません。

 

第1部 ブロガー対談 「米国株投資と国際分散投資、どっちがいいの?」

ここからは各プログラムについて少し(?)ずつ。

第1部は、「米国株投資と国際分散投資のどちらがよいのか、それぞれを実践しているブロガーがバトルする」との触れ込みで、たぱぞうさんと水瀬ケンイチさんが対談するという企画。

このところ大人気の米国株投資ですが、私自身は不勉強で(国際分散のインデックス投資以外には興味が湧かず)、なぜそんなに注目されているのか、正直よく分かっていませんでした。

なので、たぱぞうさん「米国企業は株主を大切にする」「米国は企業の新陳代謝が良い」等といった説明を聞き、今更ながら「なるほどなあ…」と妙に納得。たぱぞうさんの穏やかでロジカルな語り口により、説得力はさらに倍増します。

しかし、私としては、水瀬さんの「おごれるものは久しからず」「今後はどの国や地域が良いか分からない」との反論の方がより腑に落ちました。現状維持バイアスがかかっていることは否定しませんが、不確実性の塊のような今の時代、全世界に「ベット」しておくのが無難であろう、というのが私の考えです。

こうして、初めて米国株投資の魅力に気付くと同時に、インデックス投資をこれからも続けていくことへの確信を深めたのでした(まさに「自信が確信に変わった」©松坂大輔 という感じ?)。

それにしても、たぱぞうさん。今回初めてお話を伺いましたが、上述の語り口のみならず、選ぶ言葉といい、佇まいといい、一つ一つが物凄く格好良く、一言で表現するなら「カリスマ性に溢れた方」だと思います。ファミコンゲームのKOEI「三國志」の登場人物なら、間違いなくカリスマの数値は100でしょう。

 

第2部 特別ゲスト登壇「金融庁になんでも聞いてみよう!」

金融庁の金融税制調整官である今井利友さんに、会場から自由に質問できるという企画。

予想どおり、NISAの一本化や恒久化に関する質問がなされました。多くの個人投資家の関心事項であり、むべなるかな。

これらに対する今井さんの回答は、うろ覚えながら、

  • 制度の一本化は考えていないが、ライフスタイルに応じて毎年度の非課税枠をフレキシブルに設定できる「技術」が生まれれば、そうした制度に組み替える可能性はあるよ。
  • 自分はこの夏の人事異動では留任することが濃厚だけど、少なくとも自分が今のポストにいる間は恒久化に向けて頑張るよ

といったような内容と理解しました。

特に恒久化には大いに期待したいです。これからも応援しています!

余談ながら、今井さんも壇上で話されたように、霞が関では、毎年、通常国会が終わる前後のタイミングで大きな人事異動があります通常国会が閉じると「一区切り」なので、幹部人事が行われ、その玉突きで多くの人が動く、というわけです。

今年の通常国会は会期が32日延長され、7月22日までとなっています。

なお、どうでもいい情報ですが、私もそろそろ異動の予定です。

 

第3部 有識者座談会「インデックス投資を継続するためのメンタリティ」

カン・チュンドさんの進行の下、前半はゆうきさんと個人凍死家テリーさん、後半は竹川美奈子さんと山崎元さんの対談という形式でした。

注目は、第3部が始まるまで「某投資ブロガー(当日のお楽しみ)」として伏せられていたテリーさん。この界隈ではそもそも「投資ブロガー」とは見なされていないようなので(失礼!)、「この伏せ方からして壮大なネタ振りだったのか!」と、実行委員会の皆さんには見事にしてやられました。

しかし、ゆうきさんとテリーさんの対談から学ぶことは多かったです。笑いの中に本質が宿っていたのでしょう。

  • いわゆるナンピン買い(買った株が下がったとき、さらに買い増すこと)は、買い増し後にさらに下がる「クソナンピン」になりがちであり、危険(メンタル的に厳しい)。
  • その一方で、個別株とインデックスは事情が違うため、世界経済の成長を信じるなら小分けでナンピン買いをやっても良いのではないか。
  • とはいえ、最も他人におススメなのは、インデックス投資のルールをいちど決めたら、あとは感情を挟まずに淡々とやること

 

そして後半。クライマックスである竹川さんと山崎さんの対談です。

  • リスク許容度は「心臓がバクバクするか」と「経済的に耐えられるか」を分けて考える必要がある。ロボ(ボロ)アドバイザーは、前者しか考慮しない点で良くない。
  • このため、年に1回は決算を行い(バランスシートを作成し)、リスク許容度について数値的な検証を行うべし。
  • 不況期でも稼ぎ続けたり、転職可能なスキルを身に付けることが大事。
  • インデックス投資を続ける上では、「自動化」「ルール化」「仲間を作る」の3つがポイント。
  • 投資方針書を作っておき、暴落などが起こったときの「戻る場所」にすることが大切。おススメできないのは「誰かについていくこと」。
  • 無理せず続けられるスタイルを試行錯誤しながら見つけてほしい。

最後から2つ目の「戻る場所」については、私の場合、このブログがその役割を果たせるのかもしれません。稚拙ゆえ今さら読むに堪えない記事も多いのですが、今後、何かあったら過去記事を読み直してみようと心に誓ったのでした。

ちなみに、これは懇親会で実行委員会の方から伺った話。実行委員会メンバーはイベント中、ずっと「うまくいきますように」と念じていたそうですが、竹川さんと山崎さんの対談に入った時点で「成功」を確信し、ビールをがぶがぶ飲み始めたとのこと。

野球で例えるなら、「絶対的な信頼を寄せるリリーフエース」に継投して勝利を確信した監督の心情なのでしょう。お二人に加えてカンさんもいるわけですし、まさに鉄板の内容でありました。

 

懇親会!

このように大満足のインデックス投資ナイト2018でしたが、そこは年に1度のせっかくのお祭り。当然ながらその後に続く懇親会にも参加しました。

いち早く受付で会計を済ませたため、参加者証のナンバーは「1」でした。

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前回の初参加時と比べ、より多くの方々とお話しすることができたように思います。1年経って自分も少しは成長したのかもしれません。皆様どうもありがとうございました。

また、「本の著者とのジャンケンに勝った人に著作をプレゼントする」という隠れ企画がありました。何と私は、水瀬ケンイチさんとのジャンケン勝負に勝ち残り、「全面改訂ほったらかし投資術」をいただきました

今の私の投資スタイルを形作った思い出深い本。この日にいただいたモノを大切に手元に置くこととし、前から持っていたほうは誰かに譲ろうと思います。

 

御礼

最後になりましたが、今年もこのような楽しいイベントを企画・運営された実行委員会の皆様には心から感謝申し上げます。本当にお疲れ様でした。

そして、私と同じテーブルを囲んだ4人の投資家の皆さん。今回たまたま何かの縁で御一緒することになりましたが、一つ一つのプログラムを堪能できたのも、それらを一緒に楽しむ同志がいたからこそです。ありがとうございました。

ということで、気が早いですが来年も参加したい!

 

(2018.7.8)少し書き加えました。元記事は突貫工事で書いたため、今後も少しずつ手直しするかもしれません。