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霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

この本はバイ&ホールドだ!~「お金は寝かせて増やしなさい」(水瀬ケンイチ著)を読了~

インデックス投資ブロガーの代表的存在、水瀬ケンイチさん初の単著「お金は寝かせて増やしなさい」を読みました。

お金は寝かせて増やしなさい

お金は寝かせて増やしなさい

 

ところで、我が家は手狭なことから、本を置いておくスペースがあまりありません。

このため、本は図書館で借りることが多く、たまに買っても中古で売ることが多いのですが、本書についてはその有用性から「バイ&ホールド」したいと思います。

 

本書を手に取って最初に探したページ

実はこの本を書店で手に取ったとき、真っ先に探したページがありました。

それは噂の漫画でもなく、話題の第5章でもなく、もっと最後の方のページ。そこには「Special Thanks」として「本の内容のリクエストをブログにお送りいただいた方々のなかで、実際にリクエストを採用させていただいた皆様」とあり、多くの方の名前が列挙されています。

その中に何と、自分の名前「けいのすけ」が紛れ込んでいるではありませんか!

しかも一番左上に位置しており、たまたまでしょうがまるで「けいのすけ」がトップバッターであるかのように見えなくもない!

私は書店の一角で思わずじ~んと立ち尽くしてしまいました(隣にいた妻にはナイショ)。

水瀬さんの一言

なぜ私がこのページの存在を知っていたかというと、2017年6月、水瀬さんがブログを通じて本へのリクエストを募集されていたことに遡ります。

「せっかくだしリクエストしてみようかな」と思いながらも、なかなか一歩を踏み出せなかった奥ゆかしい(?)私。

しかし、その翌月、インデックス投資ナイト2次会の場で水瀬さんご本人とお話する機会がありました。そして、リクエスト募集の話題に及んだ際、「リクエストを採用した人の名前を本の最後に載せるつもりだよ」と伺ったのです。

この魅力的な一言に背中を押され、満を持して私はその日の夜のうちにリクエストを出したのでありました。

以来ずっと、本書の発売をいろんな意味で楽しみにしていましたが、まさか本当に自分の名前が載ることになるとは…。「俺は今、猛烈に感動している!」、そんな気持ちです。 

リクエストの内容は?

ちなみに、私が出したリクエストは、インデックスファンドからETFへの「リレー投資」に関するものでした。

しかし、本書を拝読するに、私のニッチなリクエストをうまく一般化し、役立つ情報へと「調理」してくださったようです(もちろん私のリクエストだけが影響したわけではないのでしょうが)。

P191からP194にかけての記述がこれに該当すると思われます。ここは、本書にある盛りだくさんの内容の中でも、特に自分にとって参考になった部分です。

水瀬さん、リクエストに応えていただき、どうもありがとうございました!

 

「腹落ち」したこと

さて、本書について感想めいたことを少々。

既に多くの読者が書評をお書きになっていて、私もその多くを読ませていただきました。いずれも人それぞれで面白く、「良い本には良い書評が付くんだなあ」と思ったものです。

ですので、私が加えて書けることはほとんどないのですが、強いて申し上げれば、本書を読んで、インデックス投資は「絶対」のない投資の世界において「資本主義経済の長期的成長」を信じる手法であり、それは十分信じるに値すると思ったということです。

著者の表現をお借りすれば、「腹に落とす」ことができたのです。

どの銘柄が上がるか分からないから国内外のインデックスファンドを買う、いつ上がっていつ下がるか分からないから毎月積み立てる、でも、世界全体を長期的に見れば経済は発展していく「であろう」と納得したうえで、私はインデックス投資を選択・継続しているのです。

「資本主義は(中略)プラスサムのゲームを提供する」(P181)がゆえ、「勝った」「負けた」ではなく、多くの同志と共に世界経済の発展を享受していきたいと考えています。

 

本書がこのタイミングで発売された意義

目下、株価は絶好調です。日経平均もNYダウも上がり続けてここまで来ています。

本書が世に放たれたのは市場が熱っぽい、そんなタイミング。しかし、著者はブログ同様、本書でも繰り返し「そういうときこそリスク許容度を確認せよ」と呼び掛けています。

このことはとても意義深いことだと思います。

多くの方が「相場が好調だから投資でも始めてみるか」という理由で本書を手に取れば、インデックス投資のことを学ぶと同時に、リスク管理の重要性も叩き込まれることになるのですから。

折しも今月(2018年1月)から「つみたてNISA」が始まりました。本書を一つの契機として、冷静なインデックス投資ブームが起こることを願ってやみません。