開店休業 インデックス投資Way

霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

「iDeCo」で自分年金をつくる(朝倉智也著)を読了

モーニングスター」の代表取締役社長、朝倉智也氏のiDeCo本を読みました。 新書です。

恥ずかしながら私、「モーニングスター」という会社の存在は認識していたものの、実際に何をしている会社かは知りませんでした。

本書を手に取ったのを機に初めてウェブサイトを拝見しました。会社の事業内容として「金融情報サービスの提供」とあり、実際にも投資信託などに関する様々な情報が掲載されています。さらに、朝倉社長のトップメッセージの冒頭に、

当社は「中立・客観的立場から豊富で偏りのない金融情報を提供し、投資家主権の確立に貢献していきたい」という設立当初からの一貫した理念に基づき、これまで事業を拡大してまいりました。

とあり、これでようやく「モーニングスター」という会社について具体的なイメージを持つことができるようになりました。今となっては、どうしてこれまでこんな有益な情報源を知らなかった(知ろうとしなかった)んだろう、といった気持ちです。

初心者でなくても楽しめる本!

さて、本書は、iDeCoの実践的な入門書でありながら、上・中級者にも読み応えのあるウイングの広い本であると思います。そして特徴的なのが、モーニングスターの社長ならでは!という内容が盛りだくさんであること。

例えば、金融機関(運営管理機関)の選び方に関し、同社が手数料・商品の品ぞろえ・サービス等を総合的に評価した金融機関ランキングが掲載されています。ここまで踏み込んだiDeCo関連書籍は他にないのでは。これに加え、同社のウェブサイトから最新の情報を入手することで、これからiDeCoを始める人にとっては、もはや金融機関選びに迷うことはなくなるのではないかと思います(個人的にはSBI証券楽天証券以外の選択肢は想定しがたい気もしますが)。

また、ポートフォリオを組むにあたり、毎月の積立額、積立期間、目標金額等を入力することにより必要な運用利回りをはじき出せるという、モーニングスターのツール(金融電卓)が紹介されています。闇雲に積立投資を続けている私は、思わず「そういえば自分の目標金額ってどのくらいだろう?」と考え込んだのでありました(答はすぐに出なかった…)。

そして極めつけは、上級者向けの「究極の分散投資」のポートフォリオの推奨。とてもマニアックで面白かったです。私はまだまだここまでのポートフォリオを作り込む知識も余裕もありませんが、「こんなインデックスファンドもあるのか」と知れたことは、新しい世界を見た気分で大きな収穫でした。

モーニングスター、これまで不思議とご縁がありませんでしたが、これからサイトやツールを活用していきたいと思います。