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霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

誰でもできる確定拠出年金投資術(山崎俊輔著)を読了

ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏による確定拠出年金の解説本を読みました。新書で、サブタイトルは「ほったらかしで『年率10%』を目指す方法」とあります。著者は、現在、日経電子版に「人生を変えるマネーハック」という連載をお持ちで、私もよく拝読しています。 

(079)誰でもできる 確定拠出年金投資術 (ポプラ新書)

(079)誰でもできる 確定拠出年金投資術 (ポプラ新書)

 

資産運用やiDeCoにはそこそこ詳しくなってきた私にとって、本書もまた発見・再発見の契機となる一冊でした。

確定拠出年金の制度に関する解説についてはコアの部分が中心であり、あえて細部には踏み込んでいないようです。その一方で、繰り返し分散投資やリバランスに触れ、リスク管理の重要性を説いてくれています。

このため、個人型、企業型に関係なく、確定拠出年金の入門書として十分為になる以上に、資産運用に関心がある方にとって有益な情報が満載であり、とても「誠実」な投資本という印象を受けました。

ちなみに、本書では、信託財産留保額がかかる投資信託を「購入候補から除外」するとしています。「確定拠出年金のスタンダードでは、・・・信託財産留保額ゼロが当たり前になっている」とのことですが、長期保有を前提とすれば、短期で解約する人が負担してくれる一方で、自らの負担は将来の解約時まで繰り延べできるという意味で、信託財産留保額は「ありがたいコスト」といえます。

私自身は、投資信託の選定に際して信託財産留保額のことは全くと言っていいほど気にしておらず、あってもなくても購入の対象としています。