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霞が関で働く国家公務員が、資産運用・NISA・iDeCo(個人型確定拠出年金)など、おカネについて綴ります。

売却対象は指定できない・・NISA口座の投資信託を一部売却(前編)

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先日、NISA口座の一部のファンドを売却しました。

NISAがスタートした2014年以降、NISA口座内でずっとバイ&ホールドを続けていましたが、今回、初めてそれに手をつけたことになります。

ファンドを売ったのは久しぶりで、たぶん2013年以来のことです。そのときはマイホームの頭金を作るために売却したのでありました(関連記事⇒それでも家を買いました 第4話「捻出」)。

今回、試行錯誤を経て、勉強になったこと、考えたこと、いろいろあったので、2回に分けてまとめてみようと思います。

 

一部売却前のNISA口座の状況

それまで、私は、NISA口座で、先進国株式クラスと国内株式クラスのファンドを保有していました。以下の5本です。

  • 外国株式インデックスe
  • <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • たわらノーロード 先進国株式
  • 日本株式インデックスe
  • <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド

NISA口座でも、特定口座と同様に、「毎月一定額を積み立てる」という方法を採っていた一方、積み立てるファンドは時とともに変遷してきました。それを図にするとこのようなイメージです。

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なぜこのタイミングで一部売却しようと考えたか

なぜ今回、売ったのか。

私の記憶が確かならば、ちょうど一年くらい前の「トランプ相場」が訪れるまで、私のNISA口座は全体として含み損になっていました。

その後、一転して好調な相場状況が続き、一部売却の直前には30%近いプラスになっていました。

これはこれで喜ばしいことですが、たった一年でかくも状況が変わるのです。また一年後はマイナスに陥っていることだって十分にあり得ます。

そんな中、損益通算ができないNISA口座では、なるべく「非課税期間満了時点でマイナスでした、残念!」という事態を避けたい。

こうしたことから、「残りの非課税期間」が短くなったファンドについては、十分含み益が出ている今のタイミングでNISA口座から「脱出」させようと考えたのでした。

 

2014年に購入したファンドを売ろうとしたけれど

「『残りの非課税期間』が短くなったファンド」とは、具体的には、NISA元年である2014年に購入した分。今から約1年後の2018年末に非課税期間が満了してしまいます。

そこで、まず私は、2014年に購入した「外国株式インデックスe」と「日本株式インデックスe」の2本を売却しようと考えました。

が、ここで問題が。

「外国株式インデックスe」も「日本株式インデックスe」も、2015年の途中(4月)まで積み立ててきたファンドです。はて、そもそも、年をまたいで同じファンドを購入している場合、「2014年に購入した分だけ売りたい」といったような売却対象の指定はできるんだっけ?

 

先入れ先出し方式

ネットで探してもうまく答を見つけられなかった私は、SBI証券に問い合わせることにしました。初めての試みです。

SBI証券ウェブサイトにログインした後、トップページ画面右上の「お問い合わせ」から辿っていけば、「お問い合わせフォーム」を使うことができます。

「購入年を指定した売却は可能でしょうか?」という私の質問に対し、翌日、早速「取得日の古いお預りから先に売却することになるため、売却対象を指定することはできかねます」といった回答がありました。

なるほど、いわゆる「先入れ先出し方式」というやつです。

ただし、今回の私のケースでは、一番古い「2014年に購入したファンド」を売却したかったので結果的に問題ありません。売りたいのが例えば「2016年に購入したファンド」だった場合は実現不可能だということです。

いずれにしても、売却対象の指定はできないとのこと。

では、年をまたいで同じファンドを購入している場合、どうやって2014年購入分だけを売却するのでしょうか?

 

2014年購入分の売却方法とその顛末

いただいた回答には続きがありました。 

金額買付をした銘柄の売却時においては口数を指定することはできず、売却約定金額を指定するため、「2014年の購入口数×約定基準価額」により売却金額を計算することになります。
しかしながら、注文時には約定基準価額がいくらになるか分からないため、売却約定金額をいくらとすれば2014年の購入口数のみが売却できるかは分かりません。

また、当社では金額指定売却時には、直近の基準価額を95%で評価した評価値を元に売却可能金額を提示しています。
そのため、2014年以外の購入口数の一部を売却することになっても少し多めに金額を指定する、あるいは複数回に分けて売却することで2014年分のみが売却できるようにお客様ご自身で調整するのいずれかになるかと存じます。 

そして、「2014年に購入された口数」は、次のようにして調べることができるということです。

WEBサイト「口座管理」>「口座(NISA)」>「年度別収支」画面内の「NISA保有証券(前日基準)」欄において投資年をご指定いただくことで、当該年に購入した口数が簡単にご確認いただけるようになっています。

そ、そうだったのか!

とても丁寧な一連の回答に感謝感激したのは言うまでもありません。だがしかし、冷静になってみると、教えていただいた方法を実践するのはそれほど簡単ではなさそう…。

そこで結局、易きに流れ、シンプルな方法を採ることにしました。

すなわち、「2014年」という購入年にこだわらず、「外国株式インデックスe」「日本株式インデックスe」を全額売却することにしたのです。

両ファンドについては、2014年1月から2015年4月まで積み立てていたので、トータルでそれぞれ1年4か月分ずつの売却です(下図はイメージ)。

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2015年に購入した4か月分については非課税期間があと2年ほど残っていたことになるわけですが、「ま、いいか」と割り切ることにしました。

こうして、今回、NISA口座の一部のファンドを売却し、無事に非課税の恩恵を受けることができたのでした。

ですが、この話、ファンドを売っておしまい、ではないのです。

特定口座で同額を買い戻す・・NISA口座の投資信託を一部売却(後編) に続く。