社会保険労務士で、厚生労働省の社会保障審議会企業年金部会の委員もされている井戸美枝氏の確定拠出年金入門書を読みました。
本書は19の「素朴な疑問」に答える形で、確定拠出年金のことが分かりやすく解説されています。細かい点は大胆に省かれていて(特に企業型)、確定拠出年金のエッセンスを手軽に習得できる点で、ド素人向けの超入門書としてオススメです。
「素朴な疑問」の1つ目は「そもそも年金ってどんな仕組みになってるんですか?」、2つ目は「日本の年金って本当に『危ない』んですか?」となっています。年金に対する不信感が根強い中、誤解されている部分・制度として脆弱な部分をしっかり解説してから、本題である確定拠出年金の話に移るという是々非々のスタンスには好感が持てました。
また、「巻末付録」として、「働き方別・老後リスク&最適ポートフォリオ集」が掲載されています。「やらなきゃいけないのは頭で分かったが、どうしていいか全く分からん」という初心者は、まずはこれを参考にして良いと思います。
なお、この中で、「公務員共働き夫婦」が「老後の生活リスクが最も低い」とされており、「国内外株式100%インデックスファンド組み合わせ」というポートフォリオが推奨されています。該当する身としては、「リスク低」と言われることにやや抵抗感はあるものの、でもやっぱり世間的にはそう見えるのは仕方ありません(現に私はiDeCoでなくても株式100%で資産運用しています)。
一方、この先、公務員と言えどもずっと安泰なわけはない、との危機感は朧気ながら持ち合わせており、いずれ「霞が関公務員の働き方」のことなども記事にしてみるつもりです。
先日、ついに国民年金基金連合会から「個人型年金加入確認通知書」が届き、iDeCoの口座のもうすぐ開設できそうです。口座開設を機に目指すアセットアロケーションを再設定したいと思っています。